偏光板(へんこうばん)は、光を一つの方向にだけ通す性質をもっていて、スマートフォンの画面、液晶ディスプレイの画面やサングラスに使われている黒っぽい透明(とうめい)なフィルムです。身近にありながら、あまり意識(いしき)することのないこの偏光板を使って、きれいな万華鏡(まんげきょう)を作ってみましょう。
はじめに
原体験教育研究会の大西です。こんな小さなフィルムできれいな万華鏡ができちゃいます。
実験を見て!
まずは偏光板万華鏡をのぞいてみましょう。そして2つの紙コップをくるくる回します。何も見えないはずなのに…。
材料は?
材料は偏光板、プラスチックの板、セロテープと紙コップの4つです。工作に使う道具はカッター。小さい人は大人といっしょに。
材料
材料は偏光板、プラスチックの板、セロテープと紙コップの4つ。工作に使う道具はカッター。小さい人は大人と一緒に。
入手方法
偏光板→教材屋さんかAmazonなどのネットショップで買えます。今回はアーテックで(8cm×8cm)2枚セットの物が351円。 4cm四方に切っておく。
セロテープ→今回はニチバンのセロテープを使用。セロテープはニチバンさんの商品名。メンディングテープと呼ばれるものはこの実験では使えない。ダイソーならセロテープと同じように使える粘着(ねんちゃく)テープがOPPテープという名前で売っている。スコッチ社の粘着テープはセロテープに似ているが 、この実験には使えない。
プラスチック板→透明(とうめい)のもの。今回はプラ板を文房具店で買った。ダイソーなどでも買うことができる。4cm四方に切っておく。
紙コップ→今回は、ダイソーで購入した。205ml(ミリリットル)50個で110円。
注意すること
・カッターで紙コップの底を切るときが一番きけん。大人の人にやってもらおう。
・偏光板には保護(ほご)シートがはってあることが多いので、ていねいにはがす。
・明るい方を見て紙コップを回すととてもきれいに見えるが、ぜったいに太陽の方に向けない。室内の照明(しょうめい)で十分明るくきれいに楽しめる。
①大型の偏光板の実物を見せて説明。一枚を顔の前にかざすと見えるので光を通しています。二枚でも同じ。しかし、二枚を重ねてもち、一枚を90度回転させると顔が見えなくなります。
②窓(まど)の大きさは偏光板より少し小さくします。カッターでは一度で切り落とそうとするのでなく、2、3回なぞって切るくらいの力の入れ方の方が良いと思います。多少上手に切れなくても大丈夫です。
③保護シートがはってあるのでていねいに外します。紙コップのまどにセロテープではり付けます。そのとき、まどにセロテープがかからないように注意します。
④セロテープをプラスチック板に5枚はります。それを1つの偏光板をはったコップの底の上に置き、その上にもう一つの偏光板をはった紙コップを重ねます。
⑤不思議なことに透明なセロテープに色がついていることが分かります。セロテープ5枚はったのと、10枚はったのとを比べてみましょう。
⑥明るい方を向いて万華鏡を見るときれいなのですが、ぜったいに太陽を直接(ちょくせつ)見ることはやめてくださいね。
⑦さらに5枚テープをはったプラ板、10枚テープをはったプラ板を重ねてみます。さらに細かくてきれいな万華鏡になりました。
⑧みなさんも、ぜひ、美しい自分の万華鏡を作って楽しんでください。
⑨万華鏡は小さな子から大人まで楽しめます。楽しみの中に科学のエッセンスがキラリと入るといいですね。
【対象学年】既習内容や実験の難易度から考慮して、下記の実験ブースに★1つだと小学校5・6年以上、2つだと3・4年以上、3つだと1・2年以上が対象と考えています。もちろんその表示のみにこだわる必要はありません。