コップに水をいっぱいにして,ハガキなどでフタをします。ハガキを手でおさえてコップをさかさにします。手をはなしても,ハガキがコップにくっついたまま,水はこぼれません。これは,多くの人が知っている実験で,ふつうなら感じることのない大気圧(たいきあつ)を感じることができます。ただ,水の量をへらしても水はこぼれないかと聞くと,意見が分かれるでしょう。少しむずかしいですが,あなたはこぼれると思いますか?楽しく実験しながら,考えてみましょう。その後の,ハラハラ・ドキドキ実験もお楽しみに!
はじめに
加西の廣瀬(ひろせ)です。コップの水とハガキなどを使って,ふつうなら感じることのない大気圧(たいきあつ)を感じられる実験を紹介(しょうかい)していきます。
実験を見て!
コップの水を半分にしました。どうなると思いますか。横にたおしても,1回転させても,フタははり付いて外れません。
材料は?
100円ショップで買える,アクリルでできたコップ,ポリプロピレンシートか、下じきです。
材料
・アクリルコップ:ふちにざらつきのないもの
・ポリプロピレンシート(厚さ0.75mm)
・下じき
入手方法
・アクリルコップ,ポリプロピレンシート,下じきは,100円ショップで買える。
注意すること
・下じきやポリプロピレンシートを切るときは注意して切る。
・下じきやポリプロピレンシートの切り口で手を切らないよう注意する。
・「ぜったいにこぼれない」というわけではないので、こぼれたときのそなえをしておく(ビニールシートなど)。
①ポリプロピレンシートを,コップの口より1cmほど大きめに四角くカットします。
②水量を半分にしてフタをし,さかさにします。チャプチャプしてもこぼれません。
③水をへらしていっても,フタは落ちません。水をふき取ると,落ちてしまいます。
④空気には重さがあり,1㎠あたり1kgの重さ(大気圧:たいきあつ)がかかっています。
⑤実験マットは,大気圧でおさえつけられているので,机がもち上がります。
⑥フタが落ちないのは,大気圧と水の表面張力(ひょうめんちょうりょく)のためだと考えられています。
⑦スロー動画:空気が中に入りこむので,フタが落ちる様子がわかります。
⑧大技1:水を入れたコップを上下にはげしくシェイクしても,水はこぼれません。
⑨大技2:水入りコップの底(そこ)をつまんで,グルンとふり回しても,水はこぼれません。
【対象学年】既習内容や実験の難易度から考慮して、下記の実験ブースに★1つだと小学校5・6年以上、2つだと3・4年以上、3つだと1・2年以上が対象と考えています。もちろんその表示のみにこだわる必要はありません。